住所:
福井県敦賀市沓見75-8
神紋:
調査中
御祭神:
木花開夜姫命
邇々藝命
大山咋神
御由緒:
当社は延喜式神名帳に越前國敦賀郡久豆彌神社とあるは即ち当社にて、往昔より沓見大明神、又は山王権現とも、山王十禪権現とも、或は十禪師権現とも称えた。今は十禪寺社が境内社として鎮座されている。
而して尚当区には信露貴彦神社がありて、この両社の特殊の神事には交互連鎖がある。
そは久豆彌神社の彌を美として女神とし、信露貴彦神社の彦を男神とせしか、又は当社の祭神中木花開夜姫命を祀るが故か、そは明確なることは判然しがたいが、何れにせよ往古より当社を女ノ宮と称える旧慣がある。

『敦賀郡神社誌』より引用

創建:
不明
社格:
村社、式内社

◆◆◆

雑感:

沓見にある久豆彌神社です。

沓見には、久豆彌神社の他、信露貴彦神社八幡神社西神社があるが、古来より久豆彌神社を女宮、信露貴彦神社を男宮と称する。
由緒にもあるが、男神を祀る信露貴彦神社に対し、久豆彌神社が女神を祀っているからでないかと考えられる。

沓見の地には古代に渡来系住民が移り住んだ伝えが残っており、信露貴彦神社は即ち白木(新羅)で、渡来系の民が奉祀した神社であると考えられる。
信露貴彦神社の祭神邇々藝命は、天皇家の祖神であり、 久豆彌神社の祭神木花開夜姫命の夫にあたる。

元々渡来系で信露貴彦神社の神と関係のある神を祀ったのか、或いは沓見の名を冠している所から見ると、それ以前からの信仰なのかは定かではない。

神社自体は非常に分かり難い場所にあり、何度も訪れているのに迷う事がある位である。
というより、沓見にある神社はすべて難易度が高い。

境内は狭くは無いが、簡素で信露貴彦神社に似ている。境内社は松岡社(写真:右上)、常宮神社(写真:右中央)、猿田彦神社(写真:左下)、神明社・十禪寺社(写真:右下)と、もう一社寶殿神社があるが見当たらなかった。

久豆彌神社で何より目を引くのが、鳥居横の大杉である。 写真では一本しか写ってないが、二本が市の天然記念物として登録されている。

やはり、神社にはこういった大木や古木が一つあるだけで、雰囲気がガラリと変わる。

境内の趣
全体の森厳さ
場所の分り難さ
※★は評価ではなくあくまで個人的な好きポイントです。

 

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