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【ジャンル】 |
伝説、禁忌 |
【カテゴリ】 |
天狗 |
【 地 図 】 |
福井県敦賀市大比田 |
【其の他 】
| 関連性?⇒八幡神社 |
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【 概 要 】
むかし大比田で、年中行事の一つである五月二十三日の夜祭りを旧家中山家でいとなみ、祭りをすませて、講員一同は帰宅してしまった。
その夜更けに、中山家の男衆がふと海上を見わたすと、あかあかと一団のたいまつをもやしてこちらに近寄ってくる舟を見た。
中山家の人達は何事かと恐れ慄き、急いで海側の表門をしめて家にかけこんだ。
しばらくして「残念。」という叫び声とともに、表門の大戸がバリバリと破れる音が聞こえてきた。
あくる朝、恐る恐る門の大戸を開けてみると、いやじ漁に使う大ヤスのようなもので引きかいていったあとがついていた。
それからというもの、大比田では五月の二十三日に夜祭りを行わず、一月、五月、九月にこっそりと行うようになった。
これは天狗の漁を邪魔したので、天狗が暴れたのだと伝えている。
現在も夜火を点けて、魚をヤスで突くいやじは、必ず東からかがり火に火をつけて始め、西に進むようにする。
西から東へのいやじは、天狗のいやじといって、漁夫たちは、かたく戒めている。
『越前若狭の伝説』より引用
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【 雑 感 】
大比田に残る、天狗伝説です。
一般的に天狗というのは山に住んで、空を自由に飛べるイメージだが、大比田に現れた天狗は海から舟を漕いでやってきた。
海からやってくるモノの話は多いが、天狗が海からやってくるという話はあまり聞かない。
以前に村社八幡神社に訪れた際、天狗が飾られていたが、もしかするとこの伝説に関係するのかもしれない。
この写真を撮りに行った日は、全国的に寒波が吹き荒び、 越前海岸へと繋がるしおかぜラインも、高波のため通行禁止となっていた。
沖合ではどーん、どーんという海鳴りの音が響いており、天狗以上のモノまで出てきそうな雰囲気である。
荒れた海を眺めていると、気持ちがどんどん沈んでいく。天狗が出そうだから?違う。日本の未来を按じて?違う。
多分、この気持ちは誰にも分らないだろう。私は気持ちが完全に滅入る前に車へ戻ることにした。
この大雪の日にわざわざ外に出て、スリップしてガードレールにぶつかり、ボンネットが歪んでしまった車の方へ。
・・・マジどうしよう、これ。。。
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