住所:
福井県敦賀市山
文化財:
-
カテゴリ:
小祠
由緒:
-
築造時期:
不明

◆◆◆

雑感:

〜小祠発見伝 第3回 黒河林道〜
-山の神の祠-

小祠発見伝第3回は黒河林道にある山の神の祠です。

この祠、創立や由緒については全く不明であるが、山の神を祀った祠は全国に存在しており、珍しいものではない。

日本人の山の神信仰は、この国の神話時代まで遡れるくらい古く、現在でも猟師や林業者に掟や伝えが受け継がれている。
現在の山の神神社に祀られている神の多くは、大山祇神、大山咋神などであるが、これらには明治維新後、便宜上名前をあてられたものも多い。

この祠は、芦谷方面とクチナシ谷方面に分れる分岐路の突き当たりに在り、近くにはかつて敦賀営林署があったそうだ。もしかしたら、関係があるのかもしれない。

とにかく道が狭く、部分的に途がでこぼこしており、倒木、落石などがあるため、車で行く時は十分注意が必要である。
私もこれまで行ったことはなく、恐る恐る車を進めてようやく辿り着いた。

その名の通り小祠ではあるが、なんとも言えない空気を醸し出している。
私は写真を撮り、お参りを済まして、さっさと車で帰る準備をしていた。
すると後ろから「プァーン」とクラクションの音が鳴ったので、 滋賀方面から誰か来たのかと、バックミラーを見たがそこにはただ寂しい景色が映るばかりであった。

それは、山の神の警告だったのか、それともただの悪戯だったのか未だに分からない。
私は慌てて家に帰り、震える手でバウムクーヘンを食べた。

 

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