住所:
福井県敦賀市池河内8-2
神紋:
調査中
御祭神:
建美那方命
御由緒:
当社は往昔よりスゴ大明神と尊称し奉った。当区の口碑に據れば、阿原池と称する大なる池に、大蛇棲息して、常に区民に害を被らしめたので、人々恐怖の余り社地を設け、殿堂を建ててここに大蛇の精を封じた。これが当社設立の起源であると伝えている。
天保年間の当社鰐口に子王大明神とある。スゴ及び子王は、諏訪又は守護の転訛せる口音なるか詳らかでないが、明治維新神社制度改新の際に、社号を諏訪神社と定め、祭神を建美那方神と尊祀した。

『敦賀郡神社誌』より引用

創建:
不明
社格:
村社

◆◆◆

雑感:

池河内にある諏訪神社です。

敦賀は三方が山に囲まれているせいか、主要な道路から外れ、他の集落とも続いていないような神秘的な集落がいくつか存在する。
池河内もその一つで、市内から140号線を刀根方面へ向い、杉箸の集落へ入る。そしてそのまま北進する。人、家、田畑が見えなくなってもどんどん突き進む。道が狭くなり、心細くなってもずんずん進む。すると、山と湿原の間に小さな集落見えてくる。そこが池河内である。

社域はそこまで広くはないが、森との融合が素晴らしい。こういう形が本来の神社、自然崇拝なのだろうと思う。雰囲気も森厳な感じだが、圧倒されるような空気ではなく、あるがまま、自然の中に吸い寄せられるような、そんな感じがした(個人的な感想として)。

祭神の建美那方命はタケミナカタと読む。この神は、天神への国譲りを認めず、タケミカヅチに喧嘩を売って、両腕を引きちぎられると云う悲惨な目に遭う神である。
そして諏訪(長野県)まで逃げてきたタケミナカタは、二度とこの地から出ない事を誓い、赦しを得たのだ。

これが御柱祭で有名な全国諏訪神社系の総本社、諏訪大社の起源であるが、実はこの諏訪大社も元々は蛇神を祀っていたのではないかと言われている。
ミシャグジという古代神だが、この神が蛇神だと云う。

このことを鑑みた上で、社名を諏訪としたのか、はたまた偶然かは分らないが、明治維新の際に諏訪と改め、祭祀も建美那方命となった。

境内の趣
全体の森厳さ
場所の分り難さ
※★は評価ではなくあくまで個人的な好きポイントです。

 

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