住所:
福井県敦賀市横浜2下向山3
神紋:
調査中
御祭神:
釼大神
御由緒:
往古或人この巌洞の邊に赴いたところ、如何なる機みにてか、腰に佩いていた刀身がひらりと海中に落ちた、或人甚だしく周章狼狽是を見るに、晃々光を発して洞窟の中へと、吸い込まるる如くに沈んでいった、或人刀を失わんとことを憂いて、直ちに水中に飛び入り、漸くこれを拾い上げたものの、熟々思い廻らせば、己が刀のかくも奇変に逢いしは、全く龍神の祟りであろうと、恐怖の念にかられ、その霊を祀りて社殿を建立し、之にその刀を奉納した。

『敦賀郡神社誌』より引用

創建:
不明
社格:
村社

◆◆◆

雑感:

横浜にある劔神社です。

横浜は東浦十ヶ村の一つで、杉津と大比田の間にある集落である。この辺りは集落同士が地続きの為、境界が分かり難い。

剣神社のある、この岡崎は大昔島であったが、徐々に砂が堆積し現在のような姿になったのだという。
この岡崎には多くの伝説が残っている。上記の剱神社由来伝説、これには別パターンとして、海の中には竜宮のような場所があったという話や、後日談として牛のような怪物が現れ、御神体の剣を加え海に戻っていったという話。大蛇(龍神)の伝説や磯女といった妖怪の類の話など事欠かない。

この神社のご祭神は釼大神で、その名の通り剣であるが、由緒から見ても本来は龍神、海神を祭ったものだったであろう。氣比神宮社記にも玉依姫神が祭神であるとの記載がある。

玉依姫は記紀に登場する、綿津見大神(海神)の娘で、神武天皇の母である。姉は豊玉姫神と言い、火遠理命(神武天皇の祖父にあたる)の妻であったが、正体は八尋和邇(大きなサメ)であった。これは『古事記』の話で『日本書紀』では龍である記されている。この辺りの相関図は磯野家より複雑なので、さらっと流してほしい。

龍神伝説をはじめ、岡崎にまつわる話は追々伝説の部で取り上げていきたいと思う。

境内の趣
全体の森厳さ
場所の分り難さ
※★は評価ではなくあくまで個人的な好きポイントです。

 

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